シーニックロードを行く！国立公園ハイキングの旅 (Trail 7)

グランドキャニオン

　大地の裂け目に流れるコロラド川に沿って、先カンブリア時代からの地層を目の当たりにできる大峡谷、グランドキャニオン。長い年月の間に形成され、非常に様々な色調の断崖が圧倒的なスケールで迫ってくる。

　その長さはおよそ440キロ (277マイル)、幅、6キロ (3.7マイル)～29キロ (18マイル)、深さ1200メートル (0.75マイル）～1,700メートル (1 マイル) の壮大で美しいグランドキャニオンは、今もなお沢山の訪問者に絶え間ない感動を与え続けている。 1919年に国立公園に指定され、世界でも最大級の化石が発見されたことで、1979年には地球の歴史を刻む貴重な土地として世界遺産に登録された。

サウスリム　（マーサポイントより）

　グランドキャニオンへのアクセスには4つのパーク・エントランスがある。ウェブサイト、雑誌、Facebook、テレビなどで一番多く取り上げられているサウスリム(The South Rim) 、コロラド川を挟んだ反対側にあるノースリム(The North Rim)、冬の間は閉鎖されてしまうグランドキャニオン・イースト(Grand Canyon East)、そして、スカイウォークで有名なグランドキャニオン・ウエスト(Grand Canyon West)だ。

　この4つのうちグランドキャニオン・ウエストは他の3つと異なり、グランドキャニオン国立公園とは別の施設になっているため、America The Beautifulの国立公園年間パスは残念ながら使えない。

　パスがない人は車1台につき$35の入園料で7日間連続で利用できる。ちなみにウエストの入園料は$56～、スカイウォークは$26～。5～12歳の子供や、大人二人、子供二人の4人家族にはパッケージ料金のチケットもあるので、訪れる前にチェックしてみると良い。

グランドキャニオン・サウスリム案内図

　初めて行く人、一日しかない時間を有意義に使って沢山見たい人、興味が異なる友達と行く人にはサウスリムが断然お勧め！ サウスリムにあるグランドキャニオン・ビレッジには舗装されたトレイルで繋がっていて、その道に沿って数多くの絶景ポイントがセットされているので、壮大な景観を年齢や体力、季節を問わず、ひとりでも、みんなでも無理なく歩いて楽しめる。コロナの影響で人数制限はあるが、無料シャトルバスで公園内を移動すれば、さらに広範囲の展望スポットまで行くことができる。

グランドキャニオン内施設案内図

　レンタカー、自家用車などの利用で公園を訪れる予定の人は、サウスリムでよりよい一日をスタートするために、到着したらどこに車を停めるかを決めておくことをお薦めする。第一候補、第二候補、第三候補の目指す駐車場所(パーキング番号)を予め決めておくと、スムーズに動ける。

　マーサポイントで美しさが際立つ日の出の頃からスタートして、ホピポイントで夕陽を眺めることを考えると、たった一日でもかなり盛りだくさんになる。

　ただ、夕陽を見てから帰る人が多いので、どうしても帰り道が混みあうのはさけられない。しかし、ゆっくりと夕陽を眺めて暮れ行く大自然に任せるゆったりとした時の流れを感じてから、暗くなった星空を眺めながら帰るのもいいかもしれない。

ウォルナット・キャニオン国定公園

ウォールナットキャニオン

　グランドキャニオンの翌日は疲れていることを想定して、午前中は予定を組んでいなかった。フラッグスタッフから東西に伸びる州間高速道40号線(インターステート)を東の方角に約20キロ(12マイル)車を走らせると、その先にウォルナット・キャニオン国定公園 があることを発見。幸い、すっきり早起きできたので、ウォルナットにある約1.1キロ(0.7マイル)のアイランド・トレイルを歩くことにした。

　ビジターセンターのすぐ横にトレイルの入り口があったのだが、そこから見えたのは一歩足を引いてしまいそうな長く続く崖下までの階段だった。崖の深さは75メートル(249フィート)。25階から1階の郵便物を取りに階段で下りて、また25階まで階段で上るような感覚だ。このトレイルのハイライトは、シナワ族というコロンブス以前の文化部族が西暦1125年～1250年の間住んでいたと考えられている崖下の住居跡だ。ウォルナットキャニオンはかつて谷底にクルミの木が生息していたことから、「クルミの峡谷」の名がつけられたようだ。峡谷を間近に観ながら下りていくと、ほぼ平たいループのトレイルに沿って25の崖に建設された住居跡があり、古代プエブロの暮らしを知ることができる。

Walnut Canyon 

3 Walnut Canyon Rd, Flagstaff, AZ 86004　

本日のお宿:　GRAND CANYON SQUIRE INN　ベストウェスタン・プレミアホテル

Queenサイズベッド２つ入ったお部屋は十分広いです！

　遊び疲れたあとのホテルまでの運転を考えずに、日の出、日の入りまでめいいっぱいグランドキャニオンを楽しみたい人には、ツサヤンという町にあるこちらのグランド・キャニオン・スクエア・インに宿泊することをお薦めします。こちらのホテルはベストウェスタン系列で、最上級で現代的、且つアップスケールされた「プレミア」カテゴリーに属します。現在このカテゴリーの属するのは全米でもここを含めて、４２施設のみです。ツサヤンからグランドキャニオンビレッジまで11キロ(7マイル)という限りなくサウスリムに近い町。ギフトショップ、コンビニ、レストランなどあり、ちょっとしたお食事やお買い物もできます。また、ラフティング、カヤッキング、ヘリコプターなどのツアーが出発する町でもあるので便利です。グランドキャニオン・ナショナルパーク空港(GCN)まではスクエア・インからたったの2分です。近鉄インターナショナルではベストウェスタンのオフィシャルウェブサイトよりも、10％割引になるのが近鉄レートをご用意しております。是非、ご利用ください。

Best Western Premier/Grand Canyon Square Inn
74 AZ-64, Grand Canyon Village, AZ 86023

つづく。　

シーニックロードを行く！ 国立公園ハイキングの旅 (Trail 6)

 シーニックロードを行く！

国立公園ハイキングの旅

「マザーロード　(母なる道)」と称えられた古き良きアメリカを語り続けるルート66。全長3,755km（2,347マイル）、アメリカ中西部のイリノイ州シカゴから、西部カリフォルニア州サンタモニカまでの8州を結ぶ。州間高速道路(Interstate)の発達により、1985年に廃線となった。しかし、文学、映画、音楽など、アメリカのポップカルチャーに今もなお影響力があり、古き良きアメリカを語る上で切っても切れない存在だ。

ジャイアントログ

その６６号線が貫いていたアメリカ唯一の国立公園がある。アリゾナ州フラッグスタッフから東の方角約186km（116マイル）先にある。化石の森国立公園(Petrified Forest National Park)である。

およそ885平方キロメートルの壮大なエリアに珪化木（けいかぼく）と呼ばれる木の化石を見ることができ、その数は世界最大と言われている。太古の時代、熱帯の雨季の季節に押し流された多くの倒木の上に、泥土や大量の火山灰が降り注ぎ、運良く腐敗を免れ長い年月をかけて倒木が石化したものだ。

宝石のような珪化木の断面

化石となったその主な木は既に北半球では全滅してしまった、ナンヨウスギ科の針葉樹である。これらの木の化石の断面は、宝石のように美しく、整備されたトレイルを歩きながらその様子を見ることができる。

珪化木が多く集積したエリアを森と称し、そのいくつかの集積エリアは、虹の森(Rainbow Forest)、水晶の森(Crystal Forest)、黒い森(Black Forest)など、雰囲気に合った名前がつけられている。

ブルーメサ

１～2時間しか時間がないという人は、2億2500万年前の自然を探訪しながら、公園の北口から南口まで45km (28マイル)続く一本道を車でドライブしてみてはどうだろうか。

この公園には７つのハイキングトレイルがあり、その中のブルーメサは、火山灰が幾層にも降り積もってできた青紫っぽい灰色のバッドランドで絶景ポイントなので、見逃さないようにしたい。

ペインティド・デザートイン(Painted Desert Inn)

ペインテッド・デザートイン

1920年台に建てられた。当初は、珪化木(Petrified wood)で建造されたが、時代とともに、また厳しい気候の中で、様々な手を加えられ、現在も辛うじて形を残している。

当時はストーンツリーハウス(Stone Tree House)と呼ばれ、ランチルームで食事をしたり、冷たい飲み物を提供したり、先住民のお土産品を販売したりして、1泊$2～$4ので利用できる宿泊施設を兼ねた休憩所であった。現在は化石の森国立公園のランドマークともなっている。今でもそこで、その昔案内していたランチメニューが残っていて、その時代の食べ物の値段を知ることができる。残念がら、老朽化と史跡維持の目的で、現在宿泊施設としては営業していないが、博物館として運営されている。

カチナポイント

ペインティドデザートインのすぐそばにカチナ・ポイント（Kachina Point）と呼ばれる展望台があり、赤っ茶やピンク色の果てしなく続く美しい景色は見逃せない。

【公園の情報】        化石の森国立公園 (Petrified Forest National Park)

【所在地】            1 Park Rd, Petrified Forest National Park, AZ 86028

【ウェブサイト】    https://www.nps.gov/pefo/index.htm/index.htm

【Google Map】    https://goo.gl/maps/BCcd84wZnER2jary5

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　つづく。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

 

シーニックロードを行く！国立公園ハイキングの旅(Trail 5)

 

シーニックロードを行く！

国立公園ハイキングの旅

マーブルキャニオン

前回は清涼感のあるパウエル湖の展望台、迫力満点のホーシューベンドを観た。駆け足で北のページ（Page）の町まで上り詰めたが、ここからツーソン目指し南下しながら、ゆっくりとトレイルスポットに行くことにした。ページから直線上での距離は近いのだが、砂漠地帯をうねる道は予想以上に時間がかかる。高速道路U.S.89から蛇行しながら進み、フレドニアやカナブに続くU.S.89Aに乗り換えた。ページからはおよそ40マイルほどの距離を走ったところで、雄大なコロラド川に架かるナバホ橋が見えてきた。まもなくマーブルキャニオンだ。

橋のすぐそばにビジターがあり、その先にマーブルキャニオンの入り口が見えてくる。だが、よくあるナショナルパークのように、入園料やパスを点検する係りの人やブースはなく、自動販売機とマップがあるだけ。入園料は$30

スペンサートレイル

。America The Beautifulの年間パスを利用できる。

マーブルキャニオンは、コロラド川の豊かな水、乾燥した土地にはまさにパラダイスと言えるような穏やかな空間が広がる峡谷エリアだ。キャンプグラウンドの近くで一旦車を停めると、釣り具を持って川の方に静かに歩いていく人々が通り過ぎていった。ここは世界クラスのマス釣りができるスポットで有名らしい。

カテドラルウォッシュトレイル

ここでまず挑戦するトレイルは、3.8マイルのスペンサートレイル(Spencer Trail)だ。ゴツゴツした大きな岩の間の細い砂利道を登っていく。勿論手すりはない。ジグザグの道で、時折目に入る、肩の横の景色をしばらく我慢して見ずに歩いていった。気が付くと、いつの間にか高い位置に到着していて、そこには素晴らしい景色が待っていた。

スペンサートレイルの次はカテドラルウォッシュトレイル(Cathedral Wash Trail) に向かった。3.3マイルの水の流れる峡谷トレイルで、歩くにつれて両サイドの峡谷の壁が狭くなり、壁が覆いかぶさるようにどんどん高くなっていく。やがてスロットキャニオンに到着した。そこはひんやりした空気が漂う中、白いライムストーンなど、多様な色の地層が楽しめるまさに「地球の息吹」を感じられる場所だった。

クリフデュウェラーズ・レストラン＆ロッジ

クリフデュウェラーズ・レストラン＆ロッジ

マーブルキャニオンから9マイルほど離れたところに、手つかずの自然に囲まれた西部劇に出てきそうな雰囲気の建物が見えてくる。それがアリゾナ・ハイウェイズ誌で名を知られる、シックなスタイルのクリフデュウェラーズ・レストランだ。見かけとは違い、全然古ぼけた感じはなく、バーガー、サンドウィッチ、ステーキ、パスタと幅広い料理でもてなしてくれる。ここからすぐに車を走らせるにはもったいない気持ちになった人には、お泊りをレストランの向かいにあるクリフデュウェラーズ・ロッジがお勧めする。モーテルでも綺麗なところに泊まりたい人にはピッタリ。壮大なバーミリオンクリフの景色を楽しみながら、ハイキング、フィッシング、カヤックなどアウトドアの疲れを癒してくれる。冷蔵庫、テレビ、インターネット、簡易キッチン付き。ご予約はrev＠kintetsu.comまで。

Cliff Dwellers Lodge and Restaurant

Mile Post 547 N, US-89A, Marble Canyon, AZ 86036

ヴァーミリオンクリフの景観、限りなく続く青天、そしてアリゾナの静寂と風土が醸し出す、古き良き西部を体験できるホテルとレストランです。

シーニックロードを行く！ 国立公園ハイキングの旅 (Trail 4)

 

シーニックロードを行く！

国立公園ハイキングの旅

ウパトキ国定公園からページ(Page)まで国立公園ハイウェイ89号線を北に約98マイル、1時間半走るドライブ。この周りの風景がまた素晴らしかった。上半分が白い層、下半分は濃い灰色になっている小高い石山のがいくつも連なっていたり、黄色っぽい岩山が突如現れたり、横幅長く連なる巨大な赤山が壁のようにそびえていたり、遺跡らしき住居跡があったり、興味深い多様な色や形をした自然の造形美術のオンパレードだ。「これって有名な何かなんじゃない？」とおもい、マップを見てもそれと言って特別な史跡や遺跡の類は見当たらない。

そんなこんなでいつの間にか、目的地に到着してしまった。ページに行ったら、「アンテロープ」、「モニュメントバレー」、「パウエル湖」、「キャニオン・デ・シェリ」、アリゾナ・ユタ・ニューメキシコ・コロラドの4つの州境が一点に集まる地点、「Four Corners Monument」が待っている。

しかしこれらの見どころがあるこの地域はアメリカ先住民・ナバホ族の準自治領であるため、コロナの影響にて追って通知があるまで閉鎖となっている。では「なぜページへ行くの？」と思う人も多いだろう。

このような状況下でも入園できるのが、パウエル湖の下流に位置するホーシューベンドだ。コロラド川が大地を抉って馬蹄の形に穿入蛇行する峡谷は迫力満点。入園料は10ドル。（残念ながら、America the Beautifulの年間パスは使用不可。）24時間オープンという人気の絶景スポットだ。300メートルの崖下を覗くと足が竦んでくる。もともと15分ほどの徒歩距離だが、これまではアップダウンが激しかった駐車場から崖までの道のりは去年の2月に新たにリメイクされ、以前より歩きやすいトレイルになった。

　ホーシューベンドから89号線をもう少し北に行くと一時休業中の「Carl Hayden Visitor Center」を通り過ぎる。ここの駐車場で一旦車を停めて、10年がかりで建設されたアメリカで第二の高さのあるコンクリートアーチダムを間近で観ることができる。これによりアメリカで第二の規模を誇る人口湖のパウエル湖が誕生した。そこからちょっと北に上ると、パウエル湖の展望スポットがあり、清涼感のある青の湖と白い岩のコントラストが果てしなく続くすばらしい景色を見ることができる。

本日のお宿

ページはホテルが多い町なので、オプションは沢山ある。今回泊ったのは色彩明るい家具が魅力的なHome2。フロントデスクで調理用の電子コンロを無料レンタルすれば、部屋で簡単な料理ができる。コロナの影響で外での食事は限られるが、ホテルにはフルサイズの冷蔵庫、電子レンジも付いているので、遊び疲れた夜もリラックスしながら夕飯を楽しめる。

近鉄レートはいつでもホテルの普通割引レート（BAR Rate)から10%割引きなので、是非ご利用いただきたい。Carl Hayden Visitor Centerの方角にあるグレンキャニオンダムを一望できる展望台が実はホテルの裏手にある。その日は終日ハイキングしたため、展望台への階段を降りる気持ちにどうしてもなれず断念。次回は必ず挑戦したいトレイルだ。

Home2 Suites by Hilton Page Lake Powell, 681 SCENIC VIEW RD PAGE AZ 86040

シーニックロードを行く！ 国立公園ハイキングの旅 (Trail 3)

 

シーニックロードを行く！

国立公園ハイキングの旅

宿泊したフラッグスタッフから、別名「国立公園ハイウェイ」と呼ばれる国道89号線（この道はワイオミング州のイエローストーンを通過し、カナダ国境まで続く）で、ページ(Page)方面へと車を走らせた。風景はアリゾナの山々が前方にドーンと広がる大パノラマだ。そんな快適なドライブを楽しみながら、フラッグスタッフの北東約20マイル先、サンセットクレーター火山国定公園とウパトキ国定公園に到着した。

これらの2つの国定公園は繋がっていて、後々わかってくるのだが歴史的に非常に関係があることがわかる。入園料は両方の公園に入れて$25だった。

サンセットクレーター火山国定公園はココニノ国有森林地区の中にある。西暦1085年ごろの地殻変動でマグマが噴出し、標高３４０メートルのCinder Cone(噴石丘）が形成された。溶岩流は最長で１０キロの地点まで達し、噴出した火山灰はおよそ半径約20キロ、2,100平方キロにわたり大地を覆った。この噴火により周辺の環境は劇的に変化し、この地に住んでいたといわれるシナグア族も一時的に移住をやむなくされたとの記録が残っている。その後、火山活動は収まってきて、現時点では「死火山」と認定されている。1930年に時の大統領フーバーが、この周辺3,040エイカー（東京ドーム約250個分の敷地）を国定公園にして、現在に至る。

最初に歩いたのはLava Flow Trail。舗装された歩道の先に細かな噴石の砂利道のトレイルが待っていた。時々、鳥が鳴く声が聞こえる程度で、それ以外は限りなく無音に近い環境だ。ゴツゴツしていて、波立つ形のまま固まった溶岩群は、終わりの見えないほど広範囲に広がっている。自然の偉大な力の爪痕を感じる。

このサンセットクレータに隣接したもう一つのウパトキ国定公園は、サンセットクレーターから約18マイル(約３０キロ弱）ほど離れている。国立史跡にも登録されている先祖代々のプエブロ住居跡有名で、ウパトキ、ウコキ、ロマキ、シタデル、ナラキフの5つの集落が確認されている。

　なぜ、この大地に多くの民族が定住していたかは、隣の「サンセットクレーター」と深い関係がある。サンセットクレーターのできた原因である西暦1085年ごろの地殻変動によるマグマの噴出は周辺に多くの被害がでたと考えられている。しかし、火山灰が降り積もったその大地はやがて、農業に適した肥沃な大地に生まれ変わった。その後、多くの民族がこの地域に定住し、農業を営んだとの記録がある。つまり、「自然の恵み」でこの地が

それから約100年ほどの間、多くの人でにぎわうことになった。それがこのウパトキのある地域なのだ。しかし、1200年代になると、なぜかここに住んでいた人々はこの地を去ることになる。大地がやせてしまったからなのか、それとも何かもめごとがあったのか、はたまた、疫病の類が発生したのか、詳しくはわからない。しかし、それ以来、この地に人が居住したという記録はほとんど見当たらないらしい。

　数ある住居跡の中で、特に、100人以上が暮らしていた300室有するウパトキプエブロの特徴的な赤色の3階建てのお城は圧巻だ。

　2つの公園内は365号線が通り抜けているので、車で壮大で風景の道を走りながら散策することができる。ところどころにある集落のサインを見つけてはストップして、車を止めて、トレイルを自由に散策できる。

フラッグスタッフのお宿

フラッグスタッフには意外にキッチン付きのホテルは少ない。料金的にお手頃なWi-Fi、朝食付きのSonesta ES Suitesに泊まった。

SonestaのBest Available Rateから必ず10%割引されるのが近鉄レート。全室スイートタイプのSonestaのスタンダードスイートルームは450sq.ftと広く、暖炉に灯る炎を眺めながらソファーに寝転がってリラックス。フロントデスクでFireplace用のゆっくり燃えるLog($10)を購入できる。キッチンにはフルサイズの冷蔵庫、ピザが焼けるオーブンがあるのはうれしい。国道89号線、ルート66、州間高速道路40号線へのアクセスにもとても便利だ。　

Sonesta ES Suites 
1400 N Country Club Dr, 
Flagstaff, AZ 86004

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

シーニックロードを行く！ 国立公園ハイキングの旅 (Trail 2)

 

シーニックロードを行く！

国立公園ハイキングの旅

　アリゾナ州を縦断する州間高速道路17号線(I-17)を走り、いざフラッグスタッフへ！　フェ二ックスを通過したあたりから、ぐんぐん標高が高くなっていく。家もなければ建物ひとつもない、ひたすら自然が果てしなく続いている道。冬の間に枯れて乾燥した黄色に近いクリーム色の草が景色を明るくする。

　途中キャンプベルデという町の近くにモンテズマキャッスル国定公園があることを発見。入園料は大人一人$10。初めて使うことになるAmerica The Beautifulの年間パスをドキドキしながら取り出しOKと言われた。

　そこにはシナグア族の住居跡がある。建設機械などない800年前、20部屋所有の5階建て高層マンションを地上27メートルの高さに建ててしまったのだ。係りの人が「この先にもう2つ兄弟パークがあるよ。」ということなので行ってみることにした。

　ひとつはキャッスルから10マイルほど離れたモンテズマウェル。入園料無料。その公園のサインが見えたところで、緑の制服を着たパークレンジャーが歩いていたので、駐車場はこの先にあるか尋ねた。1/3マイル（約５００メートル）先のようだが、混んでいるときはここまで車で連なるという。確かに駐車できる車は10台くらいだから混むと待つ可能性大。

　ここに到着する途中、道を挟んで向かい合う2軒のアンティークショップがある。友達のようだが、オーナーは違うようだ。あらゆるジャンルの数万個という数のアイテムが店にぎっしり。Army系のコレクターには探していたものがここで見つかるかも。

　もうひとつは17号線を挟んだ反対側に位置するツジグート国定公園。入園料は大人一人$10。細く長く連なる石積みの2～3階建ての住居跡。これらの3つの兄弟パークをこの後、歩くことになる。トレイルにはない稀に見る車いす、子供のストローラーがアクセス可能なアリゾナ州で最も整備されたトレイルだ。

今回のレンタカー

Complete Clean Pledgeを掲げるコロナ対策バッチリのNationalレンタカー。National自前のウェブサイト料金より必ず10%以上割引きされるのが近鉄レート。

Nationalの無料エメラルドクラブ会員に登録すると、ミッドサイズカーを予約するだけで、好きな車を選んで追加料金なしにアップグレードできてしまうのはうれしい特典。

何か問題発生すれば、Nationalの近鉄専任営業マンから直接サポートを得られるので、料金的にお得であるだけでなく安心です。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

つづく

シーニックロードを行く！ 国立公園ハイキングの旅 (Trail 1)

 

シーニックロードを行く！

国立公園ハイキングの旅

「旅行に行きたい！」という気持ちが盛り上がってきたときおもったのは、「じゃあこのパンデミックでどこへ行こうか」という疑問？？？

思いついた土地は広大な自然に恵まれたアリゾナ州。みんな、

「セドナはいい、」

「グランドキャニオンはアメリカにいるうちに一度は行ったほうがいい。」

という。そこでまず手にしたのはアリゾナ州のマップ。やたらに目に入ってくるのは沢山の点線の表示。シーニックロードとハイキングトレイルだった。

「これならソーシャルディスタンスを保てそうだ。」

さて、国立公園って、

「入園料とかもあるのかな？」

というような、庶民的な疑問・・・

すると、アメリカに広がる2000以上の国立公園、国定公園、国立保養地などのNational Parkで使用できる年間パスがあることを発見。だれでも購入することができる。

年間パス$80＋$5のオンラインProcessing & Handling Fee

で、購入した日が月の最初の日でも、翌年のそのスタートした月の最終日まで使用できるのがうれしい。家族や友達と車でEntryしたら、年間パス1枚で車1台に乗車している全員分カバーされるという優れもの。このパスを手にした人全員が、国立公園の達人だと思わせるパワーがあるような気がしてきた・・・そしてよくよく考えてみると、

「わお、お値打ち！」

参考までに、グランドキャニオン、アーチズ国立公園、ヨセミテ、ザイオンのそれぞれのEntry Feeは$35、もしも年間この4つの国立公園にパスなしで行ったら$140かかることになる。パスを買う前にこのURLをチェックしてみると、なるほど、納得です！

初日はとりあえず、アリゾナ州、ツーソンまで飛行機で！ここを起点にアリゾナをじっくり楽しみたいと思います。

<本日のお宿＞

最初に泊まったのは飛行機が降り立ったツーソン国際空港近くのラディソン系列のCountry Inn。近鉄レートは通常10%オフだけど、プロモ期間は25%オフなのでお得！。無料朝食、Wi-Fi、冷蔵庫、電子レンジ完備のとっても便利なホテル。フロントデスクの職員がまた必要になったら言ってね、とボトル水2本くれた。コロナの影響で朝食はGrab & Goなのはわかっていたけど、起きて朝食エリアに行くと、予想通りのアイテムが並べられていたが、アルミホイルに個別に包装された温かなオムレツとローストポテトが用意されていたのには感激！コーヒーもおいしかった。

 

さあ、おいしい朝食のあとはツーソンから一気に北の方角のフラッグスタッフまで265マイル、約4時間の運転の旅の開始！　　

つづく